スーツにボタンダウンシャツはどうしてNGなのか

近年、スーツの中にボタンダウンシャツを着てボタンをあえて外しつつタイドアップする着こなしが流行ってきています。聞くところどうやらイタリア人から発信されているのだとか。遊び心のあるイタリア人らしいコーディネートです。

本来、基本的なビジネスシーン含め正装を求められる場面では

スーツの中にボタンダウンシャツを着ることはマナー違反とされています。

今回はその伝統的なルーツや歴史と、ボタンダウンシャツをスーツの中に着ている方にはオススメのデザインも紹介していきます。


元々は競技用として

元々はイギリスの主に上流階級が行うポロという競技の中で着用されていたことがルーツです。

馬上で激しい動きになることが多い中ネクタイがずれたり、ユニホームの襟が邪魔になったりするのを防ぐために開発されたのがボタンダウンシャツです。

現在さまざまなスポーツに使用される写真のようなポロシャツもこのポロというスポーツでよく使用されていたことから名前が付けられたと言われています。

ポロシャツと言えばワニのマークのラコステなんかも有名ですよね。ラコステがこのポロシャツをテニスなどのユニホームとして使用しており、ポロスポーツにも採用したところまたたく間にポロスポーツ用のシャツ、ポロシャツとしての認識で知れ渡ってしまったらしいです。


ボタンダウンシャツのパイオニア

そんなポロの試合に出場している選手たちの襟元を見て、現在もビジネスカジュアル問わず親しまれている一般的なボタンダウンシャツを1896年、最初に開発したのがブルックスブラザーズです。

今じゃ定番中の定番、世界で最も模倣されたファッションアイテムと言われています。

そんなブルックスブラザーズのアイコンともいえるのが金ボタンネイビーブレザー×ボタンダウンシャツ×レジメンタルタイの組み合わせであり現在も世界中のトラッドを好む紳士から支持を得ています。


スーツに合わせるためのシャツとして位置付けられてはいない

今でもアメリカントラディショナルを重んじるブランドではスーツにあえてボタンダウンシャツを合わせてディスプレイされていたりします。

間違っているとは言わないのですが、ここでは、あくまで格式のあるビジネスシーンを想定した着こなしのルールをお伝えしたいので、ふさわしくないとします。

トラッドファンの方はごめんなさい。

個人的にはアメトラ定番の

ネイビーブレザー×レジメンタイ×ボタンダウンシャツ

大好きです。私が勤めるショップでは取り扱う商品のテイストに合わないので着ることができないのですが・・


そもそも正装としてスーツに合わせるシャツ、いわゆるドレスシャツと呼ぶべきシャツはスーツとともにイギリスをルーツとしてます。

長い歴史の中でフォーマルウェアとして定められたものであり、現在でもその認識は変化していません。

前述した通りボタンダウンシャツはスポーツ用として開発されたのものなので

歴史的な観点からスーツを着る場面ではボタンダウンシャツは合わせてはいけませんよと言われている訳です。

そうは言っても近年はオフィスのカジュアル化が進み、ボタンダウンシャツも比較的着用しやすくなってきているかと思います。

加えて、機能性を重視したポリエステルなどの化繊を使ったセットアップスーツや、洗えるウール素材なども人気が出てきていますよね。

家庭での洗濯が可能だったり、ストレッチが効いたりして動き易さもあるのは魅力ではありますが、化繊に関してはウールと比較すると劣化が早いという点に注意が必要です。

あくまで目安として、もし同じ頻度で着るなら化繊は2,3年ウールは5年着れると言われています。

私の経験ですが、今主流になっている3シーズン用のウール地は糸も細くなっているので大体5年くらいが目安に感じますが、そのひと昔前に一般的だった糸の太いスーツは本当に丈夫で、百貨店に勤めていた頃は10年15年着ていたスーツを再び着るために修理に出しに来た方などを対応することもよくありました。

その当時の流行がゆったりと着るソフトスーツだった事も少なからず影響しており、スラックスも今と違ってかなりゆとりのあるサイジングだったので負荷がかかりづらかった、というのも長持ちする要因だったのかもしれません。

シーンを限定する

では、スーツスタイルに使用することができないボタンダウンシャツはどのように着ればいいのか。

ジャケット×スラックス

ビジネスシーンの中でカジュアルダウンするのであればジャケットスラックスのコーディネートに取り入れるのが最適です。

ジャケットスラックスの着用を許された環境であればボタンダウンシャツがNGな訳がないはずだからです。

ジャケスラスタイルに初めて挑戦する方にオススメなのは

鉄板のコーディネートのネイビージャケット×ライトグレースラックス

どちらも無地で結構です。ジャケットのボタンは金ボタンやメタルボタンになってるものにする必要もありません。

注意点は、生地にもよりますが、スーツの上着を単品でジャケットとして使用することはオススメしません。

スーツはスーツとしての織り方がされジャケットはジャケットらしいやや肉厚で立体的な色柄を出す織り方をしています。

無理にスーツの上着を着ると生地によっては貧相な見た目になってしまいます

19S/Sトレンド実用的に取り入れられるのはこれだ!
毎シーズン各所から発信されているトレンド。コレクションではパリ、ミラノ、ニューヨークでの各ブランドが発信するランウェイコレクションが有名ですね。ではスーツに関する、というよりビジネスウェアに関するトレンドはこの春夏どうなっ...


クールビズで、シャツを1枚で着る場合

クールビズを実施している企業はどんどん増えており夏場はノーネクタイ、シャツ一枚になって仕事をしなければならない方も多いかと思います。

ノータイになってしまうとレギュラーカラーやセミワイドカラーだとどうしても襟周りがだらしなく見えてしまいがちです。

そこで、ボタンダウンシャツの出番になると思います。本来の役割を果たし、襟周りをスッキリとさせたコーディネートが可能です。

注意するべきは、華美な装飾のあるデザインのものを選ばないで、あくまでビジネス用途という枠を超えないようにする事です。


絶対に選んではいけないドレスシャツとは
スーツを売る仕事をしていると、日頃から電車の中等でスーツ姿の人を見かけた時についつい全身のコーディネートに目がいってしまいます。今回は日ごろ見かける中でも特に少し残念なシャツのデザインをいくつか挙げていこう...

スナップダウンシャツを着る


実は、ボタンダウンとまったく同じ機能を兼ね備えつつも通常のドレスシャツとして使用が可能なデザインがあります。それがスナップダウンです。

襟の裏側にスナップが止まっており、例えノータイでも襟がだらしなく見えることもなく、ネクタイを着用すれば見た目は一般的なドレスシャツと全く変わりません。

襟周りがすっきりとシャープになるので、よりドレッシーな雰囲気を演出してくれます。

近年トレンドのクラシックスーツとも相性がすごくいいので個人的にもおすすめです。

タブカラーやピンホールカラーなどの伝統的なデザインのシャツを着てみたいけど少し浮いてしまうのではないかと感じる方にも手を出しやすいデザインになってます。



コメント